「中イキのメンタルブロック」としての宗教について考える

メンタルブロックとは?

「メンタルブロック」という用語があります。一般的には、人間が何か行動を起こそうとするときに思い浮かべる、「できるわけがない」、「無理だ」、「絶対に失敗する」、「こうでなければならない」といった否定的な思い込み。また、それによって、実際に行動が抑制されてしまう状態を意味する言葉です。

「メンタル=心の」+「ブロック=障害物」ということからイメージできるとおり、それはまさに、人の心の中の「障害物」と成り得るのですが、それを生み出すのが、潜在意識に植え付けられた「信念(それが正しいと信じる心)」と、顕在意識上の「思惟(しい=感覚、感情や表象の内容を概念化し、判断し、推理する心の働き)」との齟齬(=食い違い)です。

例えば、ある女性が、愛する男性と身も心も結ばれることを望んでいるにもかかわらず、どうしても、その男性とのセックスに強い嫌悪感を持ち、彼を受け入れることを拒絶してしまったとします。そのとき、女性の顕在意識(人が普段、意識することのできる意識)と、潜在意識(心の奥の深い層にある、自覚されることなく、行動や考え方に影響を与える意識)との間いには、食い違いが生じています。顕在意識上は、愛する彼に抱かれたいという気持ちを持っていても、彼女の潜在意識は、男性とのセックスを忌み嫌い、その相反する心の「ずれ」が、彼女の心を混乱させ、彼を受け入れようとする行動を阻害する障害となってしまっているのです。

宗教のせいで、中イキができなくなる???

さて、そのメンタルブロックの形成に、宗教が影響を与えるケースがあります。

潜在意識の「信念」と、顕在意識の「思惟」の齟齬が、メンタルブロックを生み出す原因であるという説明はしましたが、まさにその信念の部分に、宗教の教義が深くかかわりを持つことがあるからです。

そうした、宗教由来のメンタルブロックが、人の性生活に大きな影響を及ぼすこともあり、宗教が原因で、セックスができなかったり、中イキができなくなることすらあります。

もちろん、ご本人が、禁欲主義を教義とする宗教を信仰していているのであれば、セックスや中イキができなかったからといって、何の問題も生じません。ですが、問題は、自分が知らない間に潜在意識に宗教由来の「信念」が植え付けられ、それが顕在意識の「思惟」と相反するために、ご本人が望む行動の障害になってしまっている場合です。

「中スキ!」には、中イキができないという女性からのお悩みの声が多く届きます。そして、実際に体験を通じて心に触れさせていただくと、親、特に女性の場合は、母親の宗教的倫理観が、中イキの達成にブレーキをかけているというケースがまれにあります。

母親の宗教的倫理観が、中イキを阻止した!

僕が、過去にお付き合いしていた女性の場合、母親が、ある新興宗教の信徒で、子供の頃から母親の前では、性にまつわることを話題することはタブーでした。成人してからも、婚前交渉や結婚外での性交渉が、いかに罪深いことであるのかを、母親から繰り返し聞かされてきました。

彼女は、そうした堅苦しさに耐えきれず、母親と宗教から距離を置くようになっていたのですが、恋人ができてエッチをしても、どうしても最後の最後でイクことができなかったのです。後に、僕とのセラピーを通じて、その原因が、母親から、知らず知らずの間に植え付けられた宗教的倫理観にあったことが分かったのです(詳しくは、こちらをお読みください)

信仰に関わることですから、僕も慎重になって、仮にイケるようになって、そのことで自身の宗教観に影響はないのかどうかを尋ねました。すると、「自分の中では、母親が信仰する宗教とのつながりは薄いと感じている。それよりも、大好きな人とのセックスで、きちんと最後まで感じてイケるようになることの方が、自分にとっては大事なこと」というしっかりとした考えを彼女が持っていたので、真剣にこの問題に取りかかることにしました

カウンセリングとヒプノセラピーを繰り返して分かったことは、宗教的倫理観そのものというよりも、そうした倫理観を持った母親から、「性に乱れる自分が、軽蔑されるのではないか?」という恐れが、メンタルブロックとなっていたということでした。それを外すと、彼女は何の問題もなく、中イキすることができるようになりました。

フリーセックス教団への嫌悪感が、中イキの阻害へとつながったケースも

体験をお受けいただいたある女性は、アメリカで生まれ育ちました。彼女が中学生の頃、仲の良かった友達の家に泊りで遊びに行ったのですが、そこで友達の両親が、別の数組のカップルとスワッピングするのを目撃してしまいました。

友達の両親は、ある新興宗教の教団に所属していて、そこでは「フリーセックスによる世界平和」を教義に掲げていました。ですから、中学生の娘の友達が遊びに来ていたとしても、特に気にすることなく、仲間とのスワッピングを実行したのです。

彼女は、この経験からセックスに強い嫌悪感を抱き、そのことが彼女の中イキを阻害していたことが分かりました。ただ、興味深いのは、僕がカウンセリングとヒプノセラピーを行うまで、彼女はこの出来事をすっかり忘れていたという点です。

これらの例が示すように、宗教が中イキのメンタルブロックとして働く場合は、ご本人の宗教観が直接働くというよりも、周囲の人間の宗教的倫理観、道徳観に影響を受けるというケースが多いという印象があります。

中イキができないことの理由としては、かなり珍しい部類に入るとは思いますが、こうした形でメンタルブロックが生じてしまうことがあるということも、読者の皆様には知っていただきたいと思います。

* 2018年7月22日更新

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